エトワール・ガラ2010 Aプロ 2010年7月29日

「シルヴィア」第1幕より
振付:J.ノイマイヤー
音楽:L.ドリーブ
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

リアブコのしなやかさと着地音がまったくしない連続ジャンプに惚れ惚れ。
アッツォーニもきりっとかっこ良く、踊りの領域の広さを感じた。

カルメン」より寝室の中
振付:R.プティ
音楽:G.ビゼー
エレオノラ・アバニャート、マチュー・ガニオ

アバニャートがあの衣装を見事に着こなしていたし、脚のラインをとても美しくキープしながら踊っていたのに感激。対するマチューはまぁただひたすら美しい・・・だけではなく、サポートもかなりスムーズにこなしていた。これはひたすらサポート中心だったので、マチューのソロを観てみたかった。

天井桟敷の人々」よりスカルラッティ・パ・ド・ドゥ
振付:J.マルティネス
音楽:D.スカルラッティ
ドロテ・ジルベール、ジョシュア・オファルト

ドロテが美しかった・・・(そればっかりだな)。モノトーンの衣装に赤いルージュがくっきりと浮かび上がって。アニエスより華やかだった。オファルト君は貫禄がもう一つだけど、元気よく上手にまとめていた。
ところで、オファルト君が垢抜けてとても素敵になっていたのにびっくり。

「フェリーツェへの手紙」≪世界初演
振付:J.ブベニチェク
音楽:H.I.F.フォン・ビーバー
バロック・ヴァイオリン:寺神戸 亮
ブベニチェク & 手(恐らく友情出演 by リアブコ)

イリはカフカなのだろう。フェリーツェに何通も何通を手紙を書き、受け取る・・・ 手紙を出したり受け取ったりする時は幕の中から手だけが出てきて手紙の受け渡しをしてくれる。かなり端の方からみていたので、ちらりと袖の中が見えたところによると、手の主は恐らくリアブコ。イリのエネルギッシュな動きはおもしろかったけど、最後は少し飽きてしまって、ヴァイオリンの生演奏じゃなかったら耐えられなかったかも。

「人魚姫」第1幕より
振付:J.ノイマイヤー
音楽:L.アウアーバッハ
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

第1幕で王子が海に落ちて気を失っていたところを人魚姫が発見するシーン。アッツォーニはしっかりと人魚姫のメークと衣装。2人とも海の中で漂っているのがちゃんとわかる。

アルルの女」より
振付:R.プティ
音楽:G.ビゼー
エレオノラ・アバニャート、バンジャマン・ペッシュ

パ・ド・ドゥだけでなく最後のエンディングまで入ってるダイジェスト版だった。アバニャートがここでもすごく良かった。悲痛な表情に彼女の悲しみが痛いほどよく伝わってきた。ペッシェも当たり役だけあって、熱演。エンディングも力いっぱい。。

「三銃士」≪世界初演
振付・衣装・舞台装置:P.ラコット
音楽:M.ルグラン
ミレディー: マリ=アニエス・ジロ
リシュリュー枢機卿): バンジャマン・ペッシュ
コンスタンス: エフゲーニヤ・オブラスツォーワ
ダルタニアン: マチアス・エイマン
アンヌ王妃: ドロテ・ジルベール
ルイ13世: マチュー・ガニオ
アトス: イリ・ブベニチェク
ポルトス: アレクサンドル・リアブコ
アラミス: ジョシュア・オファルト

作品としてはかなり・・・ストーリーを無理矢理75分の1幕に押し込めた無理があちこちに。ラコットは、その振付は美しく見応えはあるが、ストーリーの練り上げ方がイマイチ。原作を読んで予習してしまったのが仇となった。そして、衣装のセンス良いけど、舞台装置がチャチだった〜

・・・とは言え、三銃士のイリとリアブコがすご〜く楽しそうに張り切って踊っていたのが微笑ましく・・・オファルト君も大御所2人に劣らずがんばっていたし・・・何よりマチアスがすっかり大人びていて、素敵な青年になっていてびっくり。踊りも指先つま先までしっかり美しく・・・彼のタルタニアンは超はまり役。かわいいかわいいオブラツォーワのコンスタンスとの絵は本当に微笑ましい。オブラツォーワは小さいのに、腕が長いから?小ささをあまり感じない。

ミレディーの描き方はいまいちだったけど、ジロ姐さんはイメージぴったり。登場シーンではその美しさに息をのんだ。ペッシェは怪演。彼の衣装だけちょっと変だったなぁ。胸あて?が仮面ライダーみたいだったのだ。

衣装と言えば、ルイ13世のマチュー・・・もう超美しくって・・・コスプレによるファンサービスかと思った・・・ フリフリの襟と長いマントが世界一似合う男でしょう。ドロテとマチューはあまり見せ場がなかったのが残念・・・

この演目はとにかくこれだけの出演者を一度に観ることできることに感謝するためのものかな・・・