スターダンサーズ・バレエ団UNHCR難民教育基金支援チャリティ公演 2010年7月31日

プログラムの詳細はいつになったら発表されるのか・・・と思い、会場で受け取った配役表を見ると、実際にHPに載っているもの+「コンチェルト」で全てでした! え?これだけ??と思いましたが、バレエ団のオリジナル「Degi Meta go-go」と最後の「パキータ」がコールド付きバージョンで長めの演目だったのでした。

驚いたのはこれだけの演目のガラにオケが入っていたこと。しかもバレエ団のメインの「Degi...」はテープなのに。コンチェルトは「ピアノメイン」なのでピアニストまで。こんなに気合入れて準備されていたのに、東京の主なバレエ・ファンは「エトワール・ガラ」へお出ましだったのでしょうか、2階席は半分も埋まっていなかった。

「シンデレラ」よりグラン・パ・ド・ドゥ
音楽: セルゲイ・プロコフィエフ
振付: 鈴木 稔
林ゆりえ(スターダンサーズ・バレエ団)/菅野英男(キエフ・バレエ団ソリスト)

林さんはお顔もプロポーションもラインもとても美しいダンサー。菅野さんもラインのきれいなダンサー。テクニックも安定していて、ふむふむ・・・可もなく不可もなくといったところ。シンデレラのパ・ド・ドゥってそういう感想以外ないと思う・・・

「グラン・パ・クラシック」
音楽: ダニエル・オーベール
振付: ヴィクトール・グソフスキー
小林ひかる / セルゲイ・ポルーニン

プリンシパルソリストの踊りってやっぱり違うとこの2人が踊り始めてすぐに思った。バランスはちょっと余裕がない感じがしましたが、全般的にはシャープでかつエレガントな踊りを見せてくれた。ポルーニン君は最初ちょっと太った?やや重めな印象だったけど、しばらくすれば鮮やかな跳躍。連続してトゥール・ザンレールをやるところでは、回転しすぎるぐらいな勢いで5番に降りていた。白地にシルバーを効かせた衣装がゴージャス&シックで素敵だった。


ここで、20分休憩。短くてびっくり!

「Degi Meta go-go」
音楽: 硨島 邦明
振付: 鈴木 稔
スターダンサーズ・バレエ団の皆様

音楽や照明、衣装の雰囲気が『イン・ザ・ミドル・・・』の雰囲気に似ていて、その大人数&ロングバージョンといった感じ。歯切れの良いスパッスパッとした振付がスピーディにノン・ストップで20分?30分?繰り広げられる。ダンサーたちのエネルギーで会場も盛り上った。日本人は早い動きが得意というが、その特性を生かしているおもしろい作品だと思う。失礼ながら全然期待してなかったのに、とてもよい方向へ裏切られた嬉しいサプライズであった。

「コンチェルト」第2楽章よりパ・ド・ドゥ
音楽: ドミトリィ・ショスタコヴィッチ(ピアノ協奏曲第2番第2楽章)
振付: ケネス・マクミラン
小林ひかる / フェデリコ・ボネッリ

ゆったりとしたポージングをみせる振付。マクミランのこういった作品を見るのは初めて。ボネッリ君がサポートだけなのが、残念だったが、長い怪我からようやく復活。サポート上手は相変わらず・・・で十分満足。小林さんもラインが美しく、愛のあるPDDだった。・・・とは言え、終始ゆったりした振付で、正直途中で少し飽きてしまった。全楽章通して観てみたい。

「パキータ」
音楽: レオン・ミンクス
振付: マリウス・プティパ
吉田都 / スティーヴン・マクレー / スターダンサーズ・バレエ

待ってました! 都さんは本日も最高。そして、マックレー君も・・・。こんなに明るいPDDを観て泣けるのは私だけ・・・?ぐらい感動で涙が出てきた。
都さんの踊りは本当に指先、足先で音楽がこぼれでてくるよう。都さんの最初のソロだけでいきなり涙腺が壊れ始め・・・
そして、マックレー君!!王子姿を生で観るのは初めてだけど、似合うっ!相変わらずサポートは磐石。肩の上に乗せるリフトだってびくともしません。ソロではヴァリエーションの最後のマネージュ!!すべて旋回するやつでぶっ飛ばしてくれて、またその空中での滞空時間が長くって、ポーズが美しくって・・・何を踊っても良いのね〜 はぁぁぁ、イギリスに移住したい。
と感激していたら、都さんがもっとすごかった!グラン・フェッテは2回に1回ダブル。都さんのフェッテを見るの初めてかも・・・45歳?でこれだけ踊れる人っているのだろうか。全然まだまだ踊れそう。
スターダンサーズの皆様もとても良かったのだけど、ごめんなさい。2人に熱を上げすぎていて・・・あ、カトルの1人がどうもいただけなかった。順番的に金子さんかな?ちょっとミスが目立った。東京バレエにいた長谷川智佳子さんの姿がコール・ドに。とても好きなダンサーだったので、舞台にたつところを再び観ることができて嬉しかった。