小林紀子バレエシアター 「チェックメイト」「パキータ」「コンチェルト」2010年8月29日

「コンチェルト」
振付: ケネス・マクミラン
ステイジド・バイ: ジュリー・リンコン 
作曲: ドミトリー・ショスタコーヴィッチ
美術: デボラ・マクミラン

First Movement: 真野琴絵 八幡顕光
Second Movement: 島添亮子 デヴィット・ホールバーグ
Third Movement: 高橋怜子

First Movemenの八幡さんを見ながら、これをマックレー君が踊ったんだわ・・・としみじみ観ていたのは私ぐらいかな。早いステップが連続する振付。真野さんは音についていくのに必死な印象。八幡さんはさすがに音楽にともなってよく指先つま先までしっかり神経を行き渡しつつ良く踊っていた。すごく踊れているのに・・・ごまかしのないユニタードの衣装だとやはりどうしても容姿のバランスの悪さが目立ってしまって、残念・・・
Second Movementでは、立ってるだけでも麗しいホールバーグと島添さん・・・どうなるかと思ったけど、彼女のラインの美しさ、踊りの正確性と音楽性はホールバーグにまったく引けをとっていなかった。すばらしい。先月観たロイヤルの小林さんよりもより音楽性が際立っていた。
Third Movementの高橋さんも音楽性に優れた踊り。Three couplesの中では冨川さんが目を引いたものの、ホールバーグと八幡さんが出てて来るとやはり圧倒的に違う。

チェックメイト
振付: ニネッタ・ド・ヴァロワ
オリジナル・ステイジド・バイ: パメラ・メイ
ステイジド・バイ: ジュリー・リンコン
作曲: アーサー・ブリス
美術: E.マックナイト・カウファー

黒の女王役のダンサーに貫禄、カリスマ性がないとかなりつらい演目だ。1時間近くあるだけに、かなり拷問に近いものがあった。土曜の大和さんで観たかった。

「パキータ」
振付: マリウス・プティパ
プロダクション: 小林紀子
作曲: レオン・ミンクス
美術: ピーター・ファーマー

最初はコール・ドがいまいちで、本当に今日はなんで来たんだろうと思ったけど、島添さんが出てきてあっという間に吹き飛ばされた。彼女は本当に別格なプリマだ。そして、ホールバーグの王子役は初めて観るような気がするが、反則的な美しさ。踊りも調子良く、ザンレール時の跳躍の高さと軽やかなフィニッシュには感嘆。ヴェリエーションを踊った4人の女性ソロイスト陣もコール・ドとは別格のラインの美しさと正確さ。なんとか最後には帳尻があった感じ。