STARS OF THE 21st CENTURY

INTERNATIONAL BALLET GALA
Sunday, 26 September 2010
The State Kremlin Palace
Moscow, Russia

クレムリン大会宮殿という昔の共産党大会にも使用されていた6000人を収容する大会場で行われたガラ。


各国の大使なども招待されていたようで、オーケストラピット部分の招待客席と通常の座席の間には警備がずらり。一般客は1人も通さない勢い。

P R O G R A M M E

P. Tchaikovski. TOUCH TO THE DREAM
Choreography by Yuri Klevtzov
Students of the Moscow State Academy of Choreography
Svetlana LUNKINA, Andrei MERKURIEV(スヴェトラーナ・ルンキナ、アンドレイ・メルクリエフ)
Rector Marina Leonova

バレエ学校の生徒たちによる踊り。プログラムには出ていなかったが、ルンキナとメルクリエフが後半出てきて、決め〜

C. Pugni. Pas de deux from ESMERALDA (「エスメラルダ」よりパ・ド・ドゥ)
Choreography by Marius Petipa
Soloists of the National Paris Opera
Dorothee GILBERT, Alessio CARBONE (ドロテ・ジルベール、アレッシオ・カルボネ)

黒のレースのチュチュに赤の縁取りが効いていて、ドロテにとっても似合った衣装。踊りもとてもよく、高いテクニックも見せ付けていた・・・のに、拍手がとーっても小さく少なかった。ロシアの観客は冷たい??

A. Adam. Pas de deux from the II act of GISELLE (「ジゼル」第二幕よりパ・ド・ドゥ)
Choreography by Jean Coralli, Jules Perrot
Soloist of the Bolshoi Theatre of Russia
Svetlana LUNKINA(スヴェトラーナ・ルンキナ)
Soloist of the National Paris Opera
Mathieu GANIO(マチュー・ガニオ

ルンキナのジゼルは何度観ても素晴らしい。マチューも調子良いようで、バッチュが美しく決まっていた。・・・・しかし、ルンキナだったにもかかわらず、拍手が少なーい!

S. Rakhmaninov. Duet from RHAPSODY (「ラプソディ」よりデュエット(?))
Choreography by Frederick Ashton
Soloists of the Royal Ballet
Alina COJOCARU, Johan KOBBORG(アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー)

とても短い演目で、2人の呼吸はばっちりスピーディな動きを見ていたら、あっという間に終わった。コジョカルは人気なのか、ここで拍手が普通のボリュームに。

J. S. Bach. CHACONNE(バッハ「シャコンヌ」)
Choreography by Jose Limon
Farukh RUZIMATOV(ファルフ・ルジマトフ)

ゆっくりとしたムーヴメントで魅せる踊り。ルジマトフのラインの美しさは多に類をみない。彼は踊り続けて正解だろう。・・・なのに、拍手はやや控えめ。

B. Asafiev. Pas de deux from THE FLAMES OF PARIS (「パリの炎」よりパ・ド・ドゥ)
Choreography by Vasily Vainonen
Soloists of the Bolshoi Theatre of Russia
Natalia OSIPOVA, Ivan VASILIEV(ナタリア・オシポワ、イワン・ワシーリエフ)

久しぶりに観たけど、ワシーリエフの俺様ぶりに仰天。のっしのっしと歩いて、スタンバイ。これでもかっ!と飛びきりもみ、とたーっと着地、ばっと手を差し伸べるポーズ・・・エレガンスのかけらもない。体操選手だってもっと美しいよ。でも、会場は超大受け。ロシア人って結構バレエ観る目ないんじゃない??私、激怒。

D. Shostakovich. Duet from KAZIMIR’S COLOURS
Choreography by Mauro Bigonzetti
Soloist of the Mariinsky Theatre Ballet
Diana VISHNEVA(ディアナ・ヴィシニョーワ)
Soloist of the American Ballet Theatre
Marcelo GOMES(マルセロ・ゴメス)

プログラム冊子では同じビンゴゼッティ振付、ショスターコヴィッチ音楽の「VERTIGO」となっていたのだが、内容はやはり」「カジミールの色」だった。これまで見たものより導入部が長くてロング・ヴァージョンだったように思うが・・・? 上半身裸のゴメスが逞しくて惚れ惚れ。彼は何を踊ってもジェントルでパートナーに対する畏敬にあふれてて、前の組の男子とものすごい格差があった。

P. Tchaikovski. Adagio from SWAN LAKE(「白鳥の湖」より第二幕のアダージオ)
Choreography by Alexander Gorsky, Rudolf Nureyev(ヌレエフ版)
Soloists of the National Paris Opera
Mathilde FROUSTEY, Mathieu GANIO(マチルド・フルステー、マチュー・ガニオ

なぜにロシアでフルステーの白鳥なんだろう?
ガニオ君が踊れるレパートリーが少ないの??
別に悪くはなかったけど、演目選びに疑問。

J. Brel . LES BOURGEOIS(「レ・ブルジョワ」)
Choreography by Ben Van Cauwenbergh
Soloist of the American Ballet Theatre
Daniil SIMKIN(ダニール・シムキン)

かわいい「レ・ブルジョワ」。ロシア人にも受けていた模様。でも、超絶技としてはワシーリエフがいたので若干不利だった。

Saint-Saens. LA PRISONNIERE pas de deux (プルースト失われた時を求めて より 『囚われの女』
Choreography by Roland Petit
Soloists of the Bavarian State Ballet(ミュンヘン・バレエ)
Lucia LACARRA, Marlon DINO(ルシア・ラッカラ、マーロン・ディーノ)

当初サイトで発表されていた演目とは違っていた。ラッカラの脚は本当に長くて美しい・・・ エレオノーラ・アバニャートの囚われの女と全然異質のものだった。パートナーのマーロン・ディーノは金髪巻き毛なのだが結構マッチョ。かなり素敵・・・ パリではシリル・ピエールと踊ったみたいだけど。拍手大。


I N T E R M I S S I O N

J. Massenet. Bedroom pas de deux from MANON(「マノン」より寝室のパ・ド・・ドゥ)
Choreography by Kenneth MacMillan
Soloists of the Royal Ballet
Alina COJOCARU, Johan KOBBORG(アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー)

この2人の踊りはほんと良いわ〜 オープニングのマノンも素晴らしいだろうな〜
あ〜ぁ、観たかった・・・ やはり、拍手大。

D. Scarlatti. Pas de deux from LES ENFANTS DU PARADIS(天井桟敷の人々より 『スカルラッティ・パ・ド・ドゥ』
Choreography by Jose Martinez
Soloists of the National Paris Opera
Dorothee GILBERT, Alessio CARBONE (ドロテ・ジルベール、アレッシオ・カルボネ)

当初サイトで発表されていた演目はキリアンの「ヌアージュ」だったが。またしても「スカルラッティ」でちょっと残念。でも、どんどん自分の踊りになって進化している。無音で始まり、無音で終わる演出も受けたようで、最初よりは拍手大。

A. Ninfa, S. Frame, S. Hafelfinger. VENEZIA AL TRAMONTO (World Premiere)
Choreography by Yuri Vyskubenko
Soloists of the Bolshoi Theatre of Russia
Svetlana LUNKINA, Andrei MERKURIEV(スヴェトラーナ・ルンキナ、アンドレイ・メルクリエフ)
Alessandro SAFINA, tenor (Italy)

テノール歌手が出てきて歌っている横で踊る。曲はちょっと古いムード歌謡曲的な。。。?メルクリエフはこのために髪を伸ばしていたのかな。

P. Tchaikovski. CLASSICAL PAS DE DEUX(チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ)
Choreography by George Balanchine
Soloist of the National Paris Opera
Mathilde FROUSTEY(マチルド・フルステー)
Soloist of the American Ballet Theatre
Daniil SIMKIN(ダニール・シムキン)

がんばっていたけど、この2人はちょっと合わないかな。衣装も合ってなかったし。

F. Chopin. Pas de deux from THE LADY OF THE CAMELLIAS(「椿姫」より黒のパ・ド・ドゥ)
Choreography by John Neumeier
Soloist of the Mariinsky Theatre Ballet
Diana VISHNEVA(ディアナ・ヴィシニョーワ)
Soloist of the American Ballet Theatre
Marcelo GOMES(マルセロ・ゴメス)

熱演!ヴィシニョーワの椿姫はとても合う・・・と思うのだけど、なんかこう相手の目をみてないのが気になる。ゴメスはもう言うことなく素晴らしいパートナーぶり。

J. Massenet. MA PAVLOVA
Choreography by Roland Petit
Soloists of the Bavarian State Ballet
Lucia LACARRA, Marlon DINO

当初は「タイス」だったが。

L. Minkus. Pas de deux from DON QUIXOTE(「ドン・キホーテ」よりパ・ド・ドゥ)
Choreography by Marius Petipa
Soloists of the Bolshoi Theatre of Russia
Natalia OSIPOVA, Ivan VASILIEV(ナタリア・オシポワ、イワン・ワシーリエフ)

ま〜、大受け。でも私はワシーリエフ嫌い。オシポワは素晴らしい!

P. Tchaikovski. DEFILE
Choreography by Nadia Veselova-Tencer
All the dancers
Artistic Director
Nadia VESELOVA-TENCER

BALLERINA OF THE DECADE
プログラムにもあらかじめ掲載されていたのだが、この10年を代表するバレリーナということで、ヴィシニョーワとルンキナ、コジョカル、ラッカラが主催者からの表彰を受けた。

メダルの授与と毛皮のコートのプレゼント・・・これは趣味が悪いと思うけど。

ロシア語だったので、まったく意味不明だったけど、多分主催者の独断と偏見により選んだと思われる。

正直言って、内容的に目新しいものはほとんどなく、わざわざロシアまで行って見るべきガラではなかった。ルンキナとラッカラを久しぶりに観れたのがせめてもの救いだった。

【カーテンコールの写真を追加】

左から、ジルベール、カルボネ、コジョカル、コボー、ルンキナ、メルクリーエフ、ラッカラ(センター)、ディーノ(ラッカラの影)、ゴメス、ヴィシニョーワ、ガニオ、フルステー、シムキン、オシポワ、ワシーリエフ(手だけ!)

ジルベール&カルボネは「スカルラッティ」、コジョカル&コボーは「マノン」、ルンキナ(&切れてるメルクリ)は「黄昏のヴェニス」の衣装

ラッカラは「マ・パヴァロワ」、ゴメス&ヴィシは「椿姫」の衣装、ヴィシの背後は主催者

マチューはパリオペの白鳥の衣装、フルステーはシムキンと踊ったチャイパドの衣装。あ、シムキンが隠れてるのに、ワシーリエフが写ってた・・・!