新国立劇場バレエ団「シンデレラ」 2010年12月3日 小野&山本
新国立のシンデレラは2年前にさんざん見倒したので、今シーズンはパスするつもりでしたが、小野さんの役デビューだし、都さんのドキュメンタリーなんか観てたらもう一度観てみたくなり・・・
珍しく2階席から観たら、コールドが良く観えてなかなか良かった。
小野さんのシンデレラはとても可憐。本当に強靭な脚とテクニックで危なげなし。次々と主役デビューしている快進撃が納得できる。第2幕のソロのヴァリエーションの最後が決まらなかったのが残念! 都さんのフィニッシュ・ポーズとも違っていたなぁ。
それから小野さんは技術的には完璧なんだけど、まだまだ役の見せ方が浅いかな。都さんと比較するのはあまりに・・・だけど、小野さんはもうひとつ役になりきっていない・・・というか、「演じている」感がするのだ。来春のジュリエットに配役されるかな?こういう役がどうなるのか興味あり。
山本さんは相変わらずのノーブルぶりなんだけど、随分重くてもっさりした踊りだった。こんなに踊れない人だっけ?と少しがっかり。ザン・レールの着地はすべて客席に背中を見せていたし・・・・う〜む。つい頭の中をスティーヴンはどんな風だったのかしら〜と妄想が駆け巡ってしまった。
四季の精の西山さんが素晴らしかった!上半身のひねりが多くて素人目にもすごく難しそうな振り付け。音楽にしっかり乗って最後まで踊りきっていて立派!
それから道化の八幡さんがまた素晴らしい。体型がどうしても好きになれないのだが、跳躍の滞空時間の長く、足先までエレガント。
きらきらしたファンタジーにあふれていて、やはりとても素敵なバレエでした。食傷気味なんてありえないのだった・・・
新国立劇場バレエ団「シンデレラ」
2010年12月3日 新国立劇場オペラ劇場
振付: フレデリック・アシュトン
音楽: セルゲイ・プロコフィエフ
監修・演出: ウェンディ・エリス・サムス
舞台美術・衣裳: デヴィッド・ウォーカー
装置・衣装製作: 英国ロイヤルバレエ
指揮:デヴィッド・ガルフォース
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
シンデレラ: 小野絢子
王子 : 山本隆之
仙女 : 本島美和
義理の姉: マシモ・アクリ
義理の妹: 高木裕次
春の精: 西山裕子
夏の精: 西川貴子
秋の精: 高橋有里
冬の精: 厚木三杏
道化: 八幡顕光
父親: 石井四郎
ダンス教師: グリゴリー・バリノフ
洋服屋 : 湯川麻美子 、丸尾孝子
ナポレオン: 吉本泰久 、ウェリントン: 市川透
王子の友人: 芳賀望、江本拓、菅野英男、古川和則