ロシアバレエのスターたち プログラムA 2007年8月31日

新国立劇場 オペラ劇場  18:30開演 

ものすごく満足度の高いガラ!ダンサーのレベルが高い!ガラなのにオーケストラ付き!新国立劇場!3拍子揃った公演というのはかなり貴重。

HPの演目を見ていて、どういう順番で上演されるのかしら?と思っていたら、そのまんまでした(笑)。前半がボリショイ、後半がマリインスキーと分断(?)して行われました。それぞれお抱えの指揮者が指揮していたので、そんな関係でしょうか?

エスメラルダ≫第2幕のパ・ド・ドゥ
<プティパ振付/ドリゴ音楽>
エカテリーナ・クリサノワ&ドミートリー・グダーノフ (ボリショイ)

ちょっとミスが目立ちました。ハラハラ。クリサノワちゃん、緊張してたのでしょうか。でも、プロポーションが良い!高く掲げたタンバリンをつま先でたたくのが美しい!グダーノフのサポートはかなりいまいち。チュチュの上からがばっと抱えるんです。この方、プリンシパルのはず・・・うむむ。

マグリットマニア≫デュエット
<ポーソホフ振付/ベートーヴェン音楽>
ネッリ・コバヒーゼ&アルテム・シュピレフスキー (ボリショイ)

赤いシンプルなドレスのコバヒーゼ。膝下丈のフレアのスカートの脇には深いスリット。そして、シュピレフスキーは白いカッターシャツにサスペンダーのついた黒のパンツ。2人ともとてもセクシーで美男美女。暗い中で複数の小さな白い照明が水玉模様のように舞台を照らします。流れるような振付け。結構見入ってしまいました。音楽はベートーベンとHPに書いてありましたが、プログラムによると、ユーリー・クラサーヴィンという作曲家の曲とベートーベンの曲の抜粋をミックスしたものらしい。ちょっと不思議な感じでした。

≪海賊≫第1幕の奴隷の踊り
<プティパ振付/ドリゴ音楽>
ニーナ・カプツォーワ&アンドレイ・メルクーリエフ (ボリショイ)

プログラムによると、ランデゲムとギュリナーラの踊りだそうです。メルクーリエフはなかなか踊りますな。

≪ジゼル≫第2幕のパ・ド・ドゥ
<コラーリ振付/アダン音楽>
スヴェトラーナ・ルンキナ&ルスラン・スクヴォルツォフ (ボリショイ)

ルンキナがすばらしかった!体重をほとんど感じさせない精霊そのもの。全幕でお願いします!と思いました。

≪ファラオの娘≫第2幕のパ・ド・ドゥ
<プティパ,ラコット振付/プーニ音楽>
マリーヤ・アレクサンドロワ&セルゲイ・フィーリン (ボリショイ)

さすがです。全幕で見た時は印象に残ってないのですが、とても難しい細かいステップが盛りだくさん。なのに、2人ともぴったり。この演目では男性はタイツを履かないで素足なのですが、フィーリンの脚の美しさに感嘆。アントルシャが完璧。アレクサンドロワは華やかで素晴らしいテクニック。いつも期待を裏切らない踊り。楽しそうに踊るから、こちらもノッてしまいます。

≪パリの炎≫第4幕のパ・ド・ドゥ
<ワイノーネン振付/アサフィエフ音楽>
ナターリヤ・オシポワ&イワン・ワシーリエフ (ボリショイ)


超テクニック対決!イワン・ワシーリエフはとにかくジャンプが高いは、回るは、観客からもどよめきが。すごい勢いでななめにきりもみ回転して膝をつく着地。多分、膝小僧すりむいてたと思います。ちょっぴり血がにじんでました。一方のナターリヤ・オシポワもジュテの高さ、フェッテの3回転!すごすぎるペアでした。

≪ばらの精≫
<フォーキン振付/ウェーバー音楽>
イリーナ・ゴールプ&イーゴリ・コールプ (マリインスキー)

ここからはマリインスキーの部。巻き髪のイリーナ・ゴールプかわいい〜♪♪♪ ばらの精のピンクのタイツのイーゴリ・コールプ 怪しい〜(爆)。ゴールプさん、ちょっとぐらつくところもありましたが、両性的な怪しさばっちり。

ヴェニスの謝肉祭≫
<プティパ振付/プーニ音楽>
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ&ウラジーミル・シクリャローフ (マリインスキー)


うう〜ん・・・。かわゆいお顔で人気が出たシクリャローフ君ですが、サポートが全然だめ!ヴァリエーションはがんばってましがけど。エフゲーニヤ・オブラスツォーワもフェッテの途中でバランスを崩して、どきっとしました。

≪3つのグノシエンヌ≫
<マネン振付/サティ音楽>
ウリヤーナ・ロパートキナ&イワン・コズロフ (マリインスキー)

ロパートキナってすごすぎる。モダンを踊っても素晴らしいのです。身長が高くて、長い首、手脚、柔軟性、音楽性。色んなポーズの連続ですが、どれをとっても完璧。コズロフのサポートも良い。カーテンが降りても拍手が鳴り止まず。初めて2回コールとなりました。

≪ディアナとアクテオン≫
<ワガーノワ振付/ドリゴ音楽>
エカテリーナ・オスモールキナ&ミハイル・ロブーヒン (マリインスキー)


まぁ、それなり?前の演目がすごすぎたし、去年の世界バレエフェスの超絶技が記憶にあり、印象なし・・・

≪グラン・パ・クラシック≫
<グゾフスキー振付/オーベール音楽>
ヴィクトリア・テリョーシキナ&アントン・コールサコフ (マリインスキー)

ヴィクトリア・テリョーシキナはやはりすごい!ものすごい身体能力。でも、エレガント。アントン・コールサコフは白鳥でパ・ド・トロワをやってたかな。これまた良いダンサーです。ちょっとデカプリオ系です。

チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ≫
<バランシン振付/チャイコフスキー音楽>
アリーナ・ソーモワ&アンドリアン・ファジェーエフ (マリインスキー)

ソーモワってかわいい〜!!そして、脚がすごくあがる!グラン・スコンド(?)がすごいです。ワガノワ的には御法度なのでは?

≪瀕死の白鳥≫
<フォーキン振付/サン=サーンス音楽>
ウリヤーナ・ロパートキナ (マリインスキー)

もう何も言えません。とにかく素晴らしい。ロパートキナの美しさが際立つ。しかし、短過ぎる! 

ロパートキナの参加は公演の発表があってしばらくしてからでしたが、彼女の参加の有無ではこの公演の価値にかなりの差があったことでしょう。

≪ドン・キホーテ≫
ゴールスキー振付/ミンクス音楽>
オレシア・ノーヴィコワ&レオニード・サラファーノフ (マリインスキー)


サラファーノフ君、ちょっとお疲れ?めずらしく不安定なところが。連続トゥール・ザンレールに成功した後はちょっとガッツポーズしてたみたいですが。逆にオレシア・ノーヴィコワが安定していて、素晴らしかったです。


フィナーレは、全員がそれぞれの演目で決めポーズを次々とやってくれるというなんとも贅沢なもの。ああ〜満足、満足!