新国立劇場バレエ「ラ・バヤデール」2008年5月20日 ザハロワ&マトヴィエンコ


かなり久しぶりの観劇となりました。新国立のバヤデールを観るのはこれが初めてでした。2003年以来の再演ということは・・・そう言えば、アダムがAMPのSwan Lakeで来日していた時に観に行ってたなぁなんて(変な覚え方)

久しぶりと言えば、ザハロワ@新国立を観るのも久しぶりでした。久しぶりに観てみると、その完璧な美しさに圧倒されるばかりでした・・・。どこをとっても美しくしなやかな体。今日は特に甲の美しさにとても目を引かれました。マトヴィエンコも踊りにキレがあって、マネージュもスピード感があって。今とても乗ってる!という感じ。

さてさて、1、2幕はなんか盛り上がりがなく終わってしまったような。1幕の最初はまだパ・ド・ドゥがあったので、ふわりとリフトされるザハロワに見惚れておりましたが、ガムザッティの踊りはないし、ニキヤとの対決も迫力が無い・・・

頭に浮かぶのはボリショイの2006年の来日公演。マリーヤ・アレクサンドロワのガムザッティがそれはそれは迫力があって、この場面はドキドキしたものでした。ガムザッティのソロもあって、その時にマリーヤ・アレクサンドロワのガムザッティに強烈に引きつけられたのでした。でも、この新国立の牧版だと、ガムザッティのキャラがまったく浮き出てこない・・・これなら、ガムザッティはそんなに踊れなくても良いじゃない?と思ったりしたまま幕。

第二幕、ソロルとガムザッティの婚約?パーティ。ここはディヴェルティスマンがかなり削ってありました。象とかも出てこなくて、シンプルだったかな。ブロンズアイドルはこれまで見た中でもっとも華奢な仏像さんでした。ちょっとブロンズアイドルとしては振り付けがおとなしめだったような。

壷の踊りの真忠さんは表情がとてもキュートでしたが、壷を取るときに思いっきり固定してあったのをもぎ取りました!っていう取り方をしたので、少々興ざめしてしましました・・・

ガムザッティとソロルのPDDは無難だった・・・とでもいいましょうか。西川さんの踊りはとても丁寧で正確だったけど、緊張されていたのか表情がずーっと同じ笑顔で、ソロルを惹き付けるパワー不足な感じがしました。

一方のニキヤは絶好調。ソロルなんか関係ない?ザハロワの一人舞台のようでした。


第三幕
影の王国。スロープが短い・・・しかも、曲がアップテンポ?もっとじっくり観たかったです。衣装も髪〜腕のシフォン(?)が細すぎるような。もっと幅広の方がふんわりして腕の動きがきれいに見えるのになぁ。それにしても舞台で横8人縦4人の隊列を組むと圧巻ですね。センターの方が結構ぐらついていたのが気になったけど。

幻影となったニキヤとソロルのPDDもひたすら美しかった〜 ザハロワが白鳥に見えてしまいました・・・ ヴェールを持ったヴァリエーションはやや迫力不足。振り付けが悪いのかしら?

最後はソロルとガムザッティの結婚式中に寺院が崩れるのですが、この崩れ方はなかなか迫力があって良かったです!新国立の舞台装置は本当にお金がかかってます。

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なんだか文句ばかり書いたような気もしますが、全体的には久しぶりのバヤデール*ザハロワはとても楽しめて、観て良かった♪と思いながら帰途につきました。

新国立劇場バレエ「ラ・バヤデール」
2008年5月20日 19:00- (2h50m)


【ニキヤ】スヴェトラーナ・ザハロワ
ソロル】デニス・マトヴィエンコ
【ガムザッティ】西川貴子


【ハイ・ブラーミン(大僧正)】ゲンナーディ・イリイン
【マグダヴェヤ】吉本泰久
【黄金の神像】八幡顕光


【トロラグヴァ】市川 透
【ラジャー(王候)】逸見智彦
【ジャンペの踊り】遠藤睦子 井倉真未


【つぼの踊り】真忠久美子
【パ・ダクション】
[ブルー・チュチュ]川村真樹 寺島まゆみ 丸尾孝子 堀口 純
[ピンク・チュチュ]遠藤睦子 さいとう美帆 西山裕子 小野絢子
【アダジオ】グリゴリー・バリノフ 江本 拓


【第1ヴァリエーション】丸尾孝子
【第2ヴァリエーション】川村真樹
【第3ヴァリエーション】厚木三杏