マニュエル・ルグリの新しき世界II Aプロ 2011年7月13日
<マニュエル・ルグリの新しき世界II>Aプロ
「ホワイト・シャドウ」
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:アルマン・アマー
マニュエル・ルグリ、パトリック・ド・バナ
吉岡美佳、上野水香、西村真由美
松下裕次、氷室 友、小笠原亮、宮本祐宜、岡崎隼也
高木 綾、奈良春夏、川島麻実子
梅澤紘貴、谷口真幸、井上良太、杉山優一、中村祐司
吉川留衣、矢島まい、渡辺理恵、河合眞里、河谷まりあ
体調が悪く・・・長くて辛かった・・・
リュドミラ・コノヴァロワはとても均整のとれたダンサー。脚を高く上げた時のポーズが印象的。デニス・チェリェヴィチコはちょっと体つきがいまひとつ好みではなかったけど、なかなかテクニシャンらしく、540など炸裂。でも、私はこれよりもピルエットからアチチュード?で回転をきれいにコントロールしている方が感心した。ここで、あら、ウィーンのメンバーはレベルが高いと思った。
「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ
バルボラ・コホウトコヴァ、フリーデマン・フォーゲル
これはね・・・4月にロンドンで観たロイヤルの記憶が生々しく・・・ バルボラ・コホウトコヴァが「マノン」のイメージに合わなくて、フォーゲルのパートナリングも今一つ息が合ってないなーと違和感を持って観ていたのだが、そう思ったのは私だけらしい。フォーゲルはとても満足いく出来だったのか、カーテン・コールではコホウトコヴァに何度もキス(唇に!)をしていた。
「アレポ」
振付:モーリス・ベジャール 音楽:ユーグ・ル・バル
ミハイル・ソスノフスキー
ミハイル・ソスノフスキーは大腿の筋肉が張り出してるタイプ。真っ赤な半分肩出しの全身タイツの衣装はちょっときつい感じだが、踊りは技巧派タイプらしくシャープでキレのある動き・・・と思っているうちにあっという間に終わってしまった。
「ラ・シルフィード」第2幕 より
振付:ピエール・ラコット(タリオーニ版に基づく) 音楽:ジャン=マドレーヌ・シュナイツホーファー
ニーナ・ポラコワ、木本全優
東京バレエ団
コール・ド付きのゴージャス・バージョン。木本さんは身長が高くて、手足がながく、日本人離れしたプロポーション。ポール・ド・ブラが美しく、跳躍力もある!ただお顔が薄ーくて華やかさがないので、艶やかなニーナ・ポラコワとの容姿のバランスはいまひとつ。そして、パートナリングはまだまだこれから・・・という感じ。
でも、これからが本当に楽しみなダンサーには間違いない。こんなに早いうちから日本でステージに立てたのは、ご本人にも日本のバレエ・ファンにとっても良い経験となったと思う。ルグリさまに感謝。
「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/ルドルフ・ヌレエフ 音楽:P.I. チャイコフスキー
リュドミラ・コノヴァロワ、ドミトリー・グダノフ、ミハイル・ソスノフスキー
幕が開くと、ロットバルトが大きなマントで2人を隠していて・・・ロットバルトもいるのね・・・とぼーっと観ていて・・・ヌレエフ版だ!と気付くまでかなり時間がかかってしまった^^; このロットバルトのミハイル・ソスノフスキー君、とってもはまっていて良かった。マント使いもサポートも2人の間に入るタイミング、そして表情の悪さ・・・♪この役をやって一気に日本のファンを獲得したこと間違いなし。
しかし、逆に王子がイマイチだったなー。ロットバルトより踊れないって・・・グダーノフいらなかったのでは・・・?いやいや、調子悪かったのよね。来てくれてありがとう!衣装はボリショイのもの。リュドミラ・コノヴァロワが着ていたのはとても変わったデザインの黒鳥だった。コノヴァロワはところどころミスがあったものの、本日2回目のフェッテもきっちり決めてくれたし、オディールの演技がとても良かった。視線をきちんと王子とロットバルトに振り分けて、その時々ではっきりと表情を変えていて。ヌレエフ版を舞台で観るのは久しぶりだったし、良かった、良かった。
「モペイ」よりは飽きないかな?似てる(衣装と真っ暗な舞台)けど。「モペイ」Bプロでは木本さんが踊るんだっけ・・・!
「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ 音楽:P.I. チャイコフスキー
マリア・アイシュヴァルト、マニュエル・ルグリ
素晴らしかった・・・!ルグリの引退公演も観たのだけど・・・クレール・マリ・オスタよりアイシュヴァルトの方が良い!最後はもちろん涙。
カーテンコールでは、ルグリがメンバー一人一人に1輪の花を手渡し。この公演の実現に協力してくれた感謝の意なのでしょう。私からもメンバー全員、特にルグリ様に心から感謝。最後は会場内総立ちで拍手でした。