ABT『ドン・キホーテ』　ケント＆カレーニョ　2005年7月29日

演出とかは楽しいし、展開も速いし、楽しい演目ではあったけど、ちょっと物足りない感も。　ジュリー・ケントさんでこの演目を観たのは失敗だった？？とも。。

基本的にケントさんは好みのダンサーなんですよ。　でも、なんと言うか、他のキャストと比べると（って今回は彼女しか観てないくせに。。）テクニック的に地味な感じがして。。　１幕目はそれほど感じなかったし、むしろ随分きっちり踊る人なんだなーと思って観てました。　演技はとても上手で、キトリのおきゃんな感じがとてもかわいらしかったです。　けど、３幕が。。フェッテが。。。この間ガラでジリアン・マーフィーのものすごいの観ちゃったし、他のガラのザハロワのも観ちゃったし。。ガラと全幕を比べちゃ酷だとは思いますが、それにしても。。。最後にようやく２回転よっこいしょ〜って感じが。。。　

対して、カレーニョさん、余裕ありすぎ。　ピルエットなど最後は回転をゆーっくりにしてピタッと止める。。ほんとはもちっと回れるのに敢えて押さえてる感が心憎い。　

ところで、エスパーダはかなりいまいちでした。。直近ドン・キを全幕で観たののエスパーダが熊川さんだったってこともあり？　マントも小さいし、メルセデスとのバランスも悪い。。。こんな地味なエスパーダってあり？？

一番目についたのは、ジプシーの踊りのエルマン･コルネホ。　すばらしいジャンプや回転に大きな拍手が起こってました。　日本人のカジヤさんもスタイルで引けをとらないし、素敵な踊りでした。。。けど、皆さんの拍手が少なかったのが残念。。冷たいなぁ。

やっぱり、ヘレーラ＆コレーラが観たかったな。。ちかマーフィー・カレーニョが観たかったな。。っつーか、地震であきらめてしまった「ライモンダ」。。もったいなかったよー！　などとかなり色々後悔いたしましたABTツアー。　日程がきつくても別キャストのを見比べるべきっ！

ABT『ドン・キホーテ』　
2005年7月29日　東京文化会館

原振付：マリウス･プティパアレクサンドル･ゴールスキー
改訂振付：ケヴィン･マッケンジースーザン･ジョーンズ

キトリ：ジュリー･ケント
バジル (理髪師，キトリの恋人) ：ホセ･マヌエル･カレーニョ
メルセデス (踊り子コ) ：ヴェロニカ･パールト
エスパーダ (闘牛士) ：ゲンナジー・サヴェリエフ（マルセロ･ゴメス）
ドン･キホーテ：ヴィクター･バービー
サンチョ･パンサ (ドン･キホーテの従者) ：フリオ･ブラガド＝ヤング
ガマーシュ (裕福な貴族キゾク) ：ギョーム･グラファン
ロレンソ (キトリの父) ：アイザック･スタッパス
木の精セイの女王：ミシェル･ワイルズ
アムール：サラ･レーン
花売り娘：ユリコ･カジヤ　ミスティー･コープランド
ジプシーの踊り：ルチアーナ･パリスエルマン･コルネホ

指揮：デイヴィッド･ラマーシュ
管弦楽：東京フィルハーモニー交響楽団